☆┼───Sweet Sweet Valentine!───┼☆
for:Ash





「…って、その格好」
 振り返って、そこに居たのはアッシュだった。それは間違いない。
 けどその格好は……

 1.エプロン
 2.ところどころ汚れてる
 3.エプロンポッケからはみ出た実用的すぎる布巾

 ザ・料理真っ只中。
 今のアッシュを表現するならそんな感じ。
 手だけ洗って急いで来ましたーっていう。
 おたま持ってたら完璧に主夫。

「ああ…やっぱりだったんスね。ドアを蹴破るような音がしたからもしかしてとは思ったっスけど」
「あごめん。蹴破ってはないけど勢い余って飛び込んじゃった
似たようなもんっスよ!もう少し大人しくできねぇんスか?」
「あははは、加減してるから大丈夫大丈夫」
「何がっスか…ホントにもう。でも呼び鈴が鳴ってすぐに出迎えられなくてすまねぇっス」
「まぁそれはちょっと寂しかったけどね!それよりその格好、料理中だった?」

 違うって言われたら逆に目を疑うけど。
 そしたら案の定アッシュはすんごくいい笑顔浮かべて「そうっス!」と頷いた。
 相変わらず料理大好きみたいだ。
 廊下を歩いてる間もアッシュが来ないことが疑問だったけど、何か作ってたのね。

「実はとんでもないインスピレーションを感じて作り始めて、丁度今完成したところだったんスよ!よかったら食べに来ねぇっスか?」
「え、ほんと?じゃあ行く!」
 珍しくはしゃいでるアッシュを見て、こりゃ絶対美味しいわと確信した私はあっさり釣られた。
 いや普段からアッシュの料理は並の料理店より美味しいんだけどね!
 あ、別に本来の目的を忘れたわけじゃないよ、うん。

 こっちこっち、とリビングの外へ誘導されて足取り軽くついていく…その前に。

「あ、そうだ。そこの山ってファンの人達から?」
 リビングにどどんと盛られたチョコの山について尋ねるのを忘れない。
 それによって私の行動は大きく変わってくる。

「そっスよ。でもそこにあるのはユーリ宛っスね。本当は今日オフなのにユーリだけ午前中まで仕事が入ってたせいで片付けが済んでないみたいっス」
「へえ、それは大変だったのね……って、個人宛て!!?一人分っ!?てっきり三人まとめて積んであるのかと…」
「あぁ……、多分まとめてあったらリビングには入りきらねぇっスよ」
「!?」

 この広いリビングでも!?容量不足ですって!!?
 どこの工事現場の砂利ですか!!ショベルカーで運んできたとでもいうのかこの人気者おおおおぉっ!!

「・・・・・」
?」
「・・・あー、うん・・・なんでもない。それよりアッシュもこのくらい貰ってるの…?」
「まぁ…ちょっと気恥ずかしいっスけど、そっスね。ありがたいことっス」
「・・・・・・・・・・・」

 口から半分魂出てる気がするけど気のせいじゃない。
 そっか、アッシュってそんなに人気あるんだ。
 …知ってたけど。知ってたけどさ。
 実際にどれくらいって分かるとこんな切ないものなんだろうか。

 一体どういう顔してチョコ貰ったのかなぁ。
 今みたいに照れながら?それとも元気よくお礼言いながら?
 ふ……想像すればするほど魂抜けてくぜ。

?どうしたんスか、なんか様子が変っスよ?」
「……っは
 目の前で手を振られて魂リターン。
 そうだこんなことで燃え尽きてちゃいけない。
 チョコだらけになってるのだって本当は想定してなきゃいけなかったんだ。ただの私の想像力不足。

 Deuilは大人気で、その中のアッシュだって女の子からキャーキャー言われてて、でもそんなの知ってる。
 知った上で今日は…本命チョコを渡しに来たのだ。
 他ならぬアッシュへ。

 ――渡してこの気持ちを伝えるために。


「ごめんちょっとボーっとしてた。何でもないよ、早く行こう!」
「え…、あ、待つっスよー!」

 キッチンの隣にあるダイニングまでダッシュ。
 とりあえずここに積んであるのはユーリ宛とはいえこんな場所でチョコなぞ渡す勇気が出ないのだよ。
 せめて移動することくらい許して下さい、お願いします。


 *


 それでアッシュより先に来ちゃったわけですが。
 ダイニングに入る前からちょっと嫌な予感してるんですがこれいかに。

 ………なんか甘い匂いがするんですよ。
 しかもチョコ系の。

 ……あれ、そこはかとなく地雷臭がするんですけど。なんで今日に限ってこんな香りが。
 アッシュに限って逆チョコなんて…ないな。あるとしてもヘタレ主夫が照れもなくあんなにナチュラルな誘導出来るわけがないし(失礼

 でもバレンタインの今日に私より先にチョコ使ったスイーツなんぞ出された日には立つ瀬がない。
 更に言えばアッシュくらいの腕で(しかも創作料理はスイーツが得意とか言ってた)作られたら私の作った素人丸出しのチョコもどきなんて……、


 …うん、考えないほうがいい気がしてきた。
 大丈夫まだ見てないんだからチョコだって決まったわけじゃないし。
 ひょっとしたらチョコの香りは関係なくて全く別の料理かもしれないし(流石にそれはこじつけだろうか…)

 ふー、と深く息をついてマイ脳ミソを落ち着かせていると……後ろから息を切らしたアッシュが追いついた。

「は、速いっスよ、……」
 狼人間の俺が追いつけないってどういう事っスか、と切れ切れに言うもんだから私も「えへん」と胸を張ってみる。

「足には自信がありますので!」
「まあ健康なのはいいことっスけど…」
 ちょっと大げさなくらい呼吸を整えてアッシュがとことことダイニングの中に入ってくる。
 それでテーブルを囲うようにして置いてある椅子の内一つを引いて、「どうぞ」って待っててくれる。

 な、なんかわざわざそうされると恥ずかしいっていうか。
 アッシュからのエスコートで嬉しいっていうか。
 色々ごちゃまぜになりながら座らせてもらう。鞄は足元へ。

 アッシュは私の座った椅子をすーっと押してから自然な動作で頭をひと撫で。

「ちょっと待ってて下さいね」


 そして奥(キッチン)へ繋がるドアへ消えてゆく。
 ……。

 すんごい自然な流れで撫でてくれたけどちょっと嬉しい。
 テーブルに突っ伏して一人悶える。
 一つ一つの動作が好きで好きでしょうがないのよほんと。気付いてよ。

 でもそのために今日チョコを作って持ってきたんだ。
 アッシュってばあれだけ恋の歌歌っときながら鈍感ヘタレだから、これでもかと直球でハート型にしたのだよ。
 自然な流れで渡せるといいなぁ。


 そして待つこと5分くらい。


 ドアが開いて、レストランなんかで使われてるようなカートがガラガラと押されてくる。
 それは普段から使ってるみたいだからもう驚かない。
 けど………


「おまたせっス!ちょっと力が入りすぎて大きいっスけど、気にしないで好きなとこ食べてほしいっス!」

 言いながらテーブルの近くでストップ。
 私は無言でカートの上に鎮座してるそれを見た。


 ウエディングケーキばりに大きいチョコレートケーキを。


「いやぁ、ここ最近ずっとチョコを貰って少しずつ食べてたんスけどたまに趣向を凝らしたものがあったりして料理人魂がうずいたんスよね。俺もデザート作りが好きなもんで、これは楽しいんじゃないかって。それで思いつくままに作っていったらこんなになっちまって…でも楽しくて仕方なかったっスよ。あ、でも材料はきちんと買ってきたっスよ?貰ったチョコを使ったりなんかしてねぇんスよ!それでこのへんのソースは特に苦労して――」

 うんぬんかんぬん。
 語り始めたアッシュをよそに私は今度こそ半分くらい灰になってたかもしんない。

 予感的中。
 アッシュの作品は世の女性が(バレンタインに)見たら間違いなく失神するレベルの超大作だった。

 これ……… 脂 汗 出てきたけどどうしよう。


「――で、きっと美味しいんでどうぞ食べて下さい!まずどこを食べたいっスか?」
「……………あ、おすすめのとこで…」
「了解っス!じゃあ…上段のムースになってるところから」

 うわぁ、……美味しそう(棒読み

 いや美味しいのは間違いないんだけど。
 間違いないから恐怖。

 お皿に取り分けてくれて、コトンと目の前に置かれる。
 どうしよう手が出ない。

 でもワクワクしてるアッシュを見てたら食べないわけにもいかず恐る恐るスプーンですくって口の中へ。

 ・・・・・・・。


 美 味 し い


 口の中が幸せすぎて思わずほっぺた押さえながらもだもだしてたらそれがアッシュにも伝わったみたいでぱぁぁっと笑顔満開。

「どっスか?どっスか?」
「美味っっしいぃぃぃ」
「よかった!嬉しいっスよ!!ここ数日の努力の結晶っス!!」

 躊躇ってたことが頭の中からすっぽ抜けてとり憑かれたみたいにむっしゃむしゃ食べまくる。
 これいくらでもいけちゃうよ、ヤバいよ平気で糖分漬けになっちゃうよ。

「次そこのクリームのとこ食べていーい?」
「どうぞどうぞ。沢山食べて感想言ってほしいっス」
「はーい!」

 空になったお皿を突っ返してリクエスト。
 何か忘れてる気がするけどもう気にしない。気にしたら絶望フラグなので気にしない。
 今は全力で幸せなのですよ。

「この部分はコーティングのチョコとクリームのチョコを変えてみたんス。間に挟まってるのはフランボワーズソースなんで、甘酸っぱいっスよ」
「ふむふむ!……うん、チョコの香りが全然違う。チョコってこんなアロマチックな香りするっけ?あとフランボワーズと見事に融合して更に香りと甘さの魅力が倍増」
「さすがっスねぇ、甘いもの好きは感想が違うっス。海外でとりわけ気に入ったチョコのメーカーがあるんスけど、そこから取り寄せたんスよ!」
うわあああああこのチョコなら鼻血出すほど食べてもいいっ」
「鼻血はいけねぇっスけど、これが気に入ったならこっちもいいと思うんス」

 今度は違う箇所を別のお皿に切り分けてサーブされる。
 ふぬう、これまた美味しそうだ!!
 というわけでとっととそっちへ手をつける。

「むぐう、これはこれでミルクの香りが超素晴らしいチョコだね、でも甘すぎない。そしてスポンジに混ぜ込まれたラム酒の香りと甘すぎない感じが絶妙にマッチ。乗っかってるのはミルクチョコなのに大人なケーキですな」
「ミスマッチかと思ったっスけどこれもアリかと。カラメルの板と一緒にどうぞ」
「はーい」
 ぽりぽりぱりぱり。
 ぐっふぅ、美味しい…!!

「ああ、俺としたことが紅茶を忘れてたっスよ。どうぞ」
「ありがと!」
 ティーポットから紅茶を注がれてコトンとカップが置かれる。
 なにこれ凄くいい香り。

「フレーバーティー?なにこれ渋みが全くないよ!甘酸っぱい香りなのに優しい感じが…あこれバニラ混じってる?」
「ほんとによく分かるっスねぇ。チョコケーキに合うかと思って」
「凄く合うよ、うん」

 作法も何もあったもんじゃなくてふーふー冷ましながら飲んでます。
 そういえば紅茶を淹れるのはユーリのが得意って聞いたことがあるような。
 アッシュだって負けてないよ、うむうむ。

 あったかい紅茶を飲んで一息つく。
 ううーん、幸せ。
 アッシュこれパティシエになれるよ、とか言いながら微笑み合って夢見心地。


 そして私は思う。
 渡すならちょっと和んでる今なんじゃないかと。

 でも更に思う。
 このチョコケーキを前にして渡せるのかと。

 ………くっ、どうするべきなんだ。


?眉間にしわが寄ってるみたいっスけど…」
え、…あーうん、えーと……」

 どうやら顔に出てたらしい。
 私は慌ててごまかしながらも引き続き何とか打開策を考える。

 渡すべきか、渡さざるべきか。
 …どうしてこうなった。

「…うーんと」
「何か混ざってたっスか?」
「いやそうじゃなくて……。……うう、アッシュはチョコ好き?」
「好きっスよ。じゃなきゃこんなに大層なもの作ってねぇっス」
「だよね」

 ……しーん。
 なんともいえない沈黙。
 さすがに何かを感じ取ったのかアッシュが心配そうな顔してる。
 だから私は最後の切り札とばかりに言うのだ。

「…アッシュ、今日が何月何日か分かる?」
「今日…っスか?……ええと。1月終わりの時点からチョコばっかり貰ってたんで感覚が麻痺してもうずっと2月みたいなんスよね……仕事のスケジュールがあれで、材料注文してそっからケーキの作り始めが一昨日だったんで、…なら今日は14日?」
「うん」
「……あれ、14日…っスか?じゃあ今日、」
「そう、バレンタインだね」
「あ………、あれ?俺、どうやら『逆チョコ』ってやつをやっちまったみたいっスね?」

 あはは、って笑いかけるけどそんな雰囲気じゃないとすぐに察して止まるアッシュ。
 そしてうなだれる私。

 で。アッシュは一連のことに何かピンとくるものがあったらしく、はっと肩を揺らす。

「…もしかして本当は自分が渡すべき日なんじゃないかとか、そういうのを気にしてるんスか?」
「……ううん」
「? じゃあ誰か本命が居たのに俺から逆チョコされたのが後ろめたいとか」
「違うよ」
「…えっと。それなら……実はがチョコを作ってきてたとか」
「………」
「いやでも、まさかそんな…料理はそんなに得意じゃないって言ってたっスよね。それに別に気を遣ってチョコを渡すような間柄でもないし――」

 途中まで聞いたところで私は無言で素早く足元の鞄を漁り、ラッピングされた四角い箱を取り出す。
 アッシュが何かを言う隙を与えずそれを突き出した。

 ひゅおん。
 風を切る音すら聞こえてくるスピードで鼻先につきつけられたそれがチョコだと一瞬分からなかったみたいで、驚いたアッシュが一歩下がる。

「……料理はあんま得意じゃないけど…今日はどうしても必要だったの」
「あ……え?」

 じっとアッシュの顔を見る。
 アッシュは戸惑いながらも突きつけられた箱を手に取って、しげしげと眺める。

「…これ」
「どうぞ、開けてみて。…アッシュのケーキ見た後じゃ、どうしても見劣りしちゃんだけど」

 真顔で告げる。ちょっとビックリしたみたいな反応された。
 何か言いたそうだけど、何も言わないまま包装を解かれてゆく。

 ぱこっ、と箱が開かれて。

「……、」
「固まらないで下さい疑うような目をしないでください本人マジなんだから」
「だ、だってこれ……」

 そうですよでっかいハート型チョコにデコペンで堂々と『本命』って書いてますよ!!
 半分ツッコミ期待、半分本気だったんだからね!?
 だってこれくらいしないとアッシュって…

「アッシュって鈍感なんだもん!!絶対義理だと思われるに決まってるじゃん!!それくらいなら一目で分かるようにしてやろうと思ったのよ、ええ義理じゃないのよ分かる!?
「え、あ、う!?」
「本命なんです本命チョコなんですっ、ごめんなさいねクオリティ足らずで!でも気持ちならこもってるはずなんだからね!?」

 必死になるあまり席から立ち上がる。
 言い募る内になんかパニックになってきたけど、どんな顔すればいいのよ!

「……っ、ファンの人達からいーっぱいチョコ貰ってるのはさっき聞いて知ってる。それをどんな気持ちで受け取ってたのかは知らないけど、きっと本気で気持ちを伝えたかった人も沢山居ると思う。それでも」

 アッシュの顔を見ることができない。
 そのくらい恥ずかしいけどここまで来たなら言ってしまえ、そう言ってしまえ。


「…それでも私を選んでほしくて作ったの。……好きです、どうか受け取って下さい」


 深々とお辞儀をして、返事を待つ。
 ドキドキ、心臓の音が頭にまで鳴り響く。

 じっと待つ。
 ……待つ。


 あれ?


 待っても待っても返事がなくて、ようやく落ち着いてきた私はひょいと顔を上げた。
 そしたら。

「……っ」
 真っ赤になって口押さえながら俯いてるアッシュが居ました。

「…アッシュ?」
「!!」
「返事が欲しいなぁ、なんて…」
「あ、…」

 そんな飛び上がるくらい驚かなくても。そして絶句しなくても。
 たっくさん告白されてきたんでしょ?

「お返事。プリーズ」

 ちょっと冗談めかして催促。
 アッシュは首まで真っ赤になってしどろもどろになりながらようやく口を開いた。

「…っあの……、…
「うん」
「…嬉しいっス」
「嬉しいけどごめんなさいってオチ?」
「いや、いやいやとんでもない!!!」

 ぶんぶん、と首を左右に振って。

「俺のことずぅっと何とも思ってないんだと思ってたから……半分諦めてて、友人として付き合うべきかと思ってて。それがこんな急に…驚いたけど嬉しくて…」
「……じゃあ、」
「…はい……、受け取らせてもらうっス」
「受け取るだけ?」

 ファンの人達と同じように?と暗に含ませる。
 するとアッシュはしばらく黙って(多分この間に凄い葛藤があったと見える)、こくっと彼の喉が鳴る。

「あ、の……」
「うん」
「……」

 それから思い切ったように私の右肩をぎゅっと掴んで。


「…俺も、のことが好きっス。恋人になって下さい」


 わ、……わぁ。
 待ち望んでた答えのはずなのに耳が「本当にこれ現実?」なんてマイ脳ミソへ何度も確認してる。
 そしてアッシュの心拍数が伝わってくるようで、私もつられてドキドキが復活。
 胸が詰まりそうな、それこそチョコくらいに濃密な時間。

「…よろしくお願いします」
 聞こえるか聞こえないかの声量でぼそぼそ言ったら、一瞬躊躇ってから少しだけ引き寄せられた。
 アッシュは背が高いから私なんぞすっぽりだ。

 片手にチョコ、片手に私。
 そんだけ緊張してたらチョコ落とさないかなぁ。


「……アッシュ。私、今凄く幸せ」
「…俺も」
「あでも、アッシュの作ったケーキ食べてた時も幸せだった。まぁあれだけ完成度高いとチョコ渡しづらかったけど」
「あぁ…すまねぇっス。こんなサプライズがあるなんて想定外で」
「受け取ってくれたならいいの。…アッシュのと違って味は保証しないけど」
「それならきっと大丈夫っス」

 アッシュは小さく笑う。


「俺のケーキをあれだけ美味しいって食べて感想沢山くれた人の味覚を疑うなんて出来ねぇっス」
「……まぁ、味覚に不安はないよ」

 大切そうに片腕で抱き締められながら、私はそっと微笑み返したのである。



 乙女の目論見、大成功。





 ― おわり ―





→あとがき。

どうしようこんなに長くなるつもりじゃ(笑
やっぱ恋は実る直前くらいが一番美味しいと思うのです。

というわけでアッシュの場合はまだ恋人になってない夢主さん、でした!
アッシュは『大切にしすぎて触れられないタイプ』だと思いました(笑
担当曲あんだけはっちゃけてるのに実際は…みたいなん。
あれですよね、「どうして進展がないの…!!」とかって悩むタイプの恋ですよね。実に美味しい。

途中で唐突に入ったチョコケーキの表現は「あぁこんなんあったら食べてみたいな」と妄想したケーキです。
実は今年、自分がチョコケーキを作りまして。手間暇かけられるならこんなのも作って食べたいと思った次第(食欲丸出し

さてバレンタイン夢としては一番最後に書いたのですが!
…この文章に手間取ったのは言うまでも(ry
でも凄く楽しかったなぁ。
糖度が最も低いというか、イチャコラがあんま無いのですが、実はこれが一番書きやすかったという(笑

みんな幸せになあれ!